さて、この記事は保護犬のことを理解した上で、保護犬を迎えたい、と考えた方への記事です。
保護犬に限らず、ワンちゃんを迎える前には、環境整備、費用の準備、必要なグッズの購入など、やるべきことがたくさんあります。
この記事では、私が実際に準備した経験をもとに、チェックリストを書きました。
保護団体によってもトライアル時に必要なアイテムは変わってくるので、このページで金額を参考にし、実際に購入する際には譲渡していただく方に、必要なものを確認してください。
1. 住環境のチェック 🏡
✔ ペット可の住宅か確認(賃貸の場合、契約書をチェック/管理会社に問い合わせ)
超大事です。賃貸の場合、犬飼OKの場合出会っても、大きさや体重で規制があることも。
特に雑種犬の子犬の場合は当初予想している体重よりも、大きく成長することが多々あります。
実際、「いっちゃん」は成長すると14kgくらいかな、と言われていたのですが、20kgになりました。
また、戸外での飼育は不可の場合が多いです。
昔はクレヨンしんちゃんのシロのように、庭に犬小屋を置いて飼っていた家庭が多かったように記憶してますが、譲渡の条件には「常に家の中で飼育できること」とあります。
実際、戸外で飼育すると近隣への騒音問題や、犬自身にも周りの環境音がストレスになるなどで飼育できなくなる恐れがあるので、必ず確認しておいて欲しいです。
✔ 犬のサイズに適したスペースがあるか
広くて困ることはないですが、狭いと人と犬、どちらもストレスです。
ここで記載している目安は最低限、だと理解していただければ良いかと思います。
- 小型犬:8畳以上でゲージ飼育、部屋放し飼い
- 中型犬:30畳以上での部屋放し飼い
- 大型犬:60畳以上での部屋放し飼い+庭があると理想
✔ 散歩ができる環境か
実際には犬種や、性格によっても異なります。
ただ、この時間を確保できる方ではないと、難しいです。
また、散歩に行く時間や回数、距離は多説あります。
- 小型犬:散歩30分/日
- 中型犬:散歩60分/日
- 大型犬:散歩90分/日+庭があると理想
✔ 滑りにくい床にすることができるか(フローリングは滑るため、マット推奨)
滑ると、股関節脱臼の原因になります。
マットの厚み、広さで大きく変動します。ここに書いている金額は若干安めの金額です。
インテリアにこだわる方は、ここに書いている値段の商品だと安っぽくなるので、注意してください。
- ペット用リビングマット:6,000円~20,000円
- 階段マット:6,000円〜10,000円
✔ 脱走防止対策(玄関前にゲート設置)
保護犬は慣れても脱走の恐れがあります。
脱走してしまうと、事故に遭ったり、そのまま迷子になったりする恐れがあります。
ベビーベートでも良いですが、柵の幅が広く、小型犬だと抜けてしまう場合があります。手元にベビーゲートがある場合はその点を確認してみてください。
- ペットゲート:10,000円~15,000円
2. 費用の準備 💰
犬を飼うには、初期費用+毎月の維持費+緊急時の医療費が必要です。
🐾 初期費用(最低5万円〜10万円)
項目 | 費用の目安 |
---|---|
譲渡費用(団体による) | 0円~30,000円 |
ワクチン接種(狂犬病・混合ワクチン) | 5,000円~15,000円 |
避妊・去勢手術(未実施の場合) | 15,000円~40,000円 |
健康診断 | 5,000円~10,000円 |
迷子対策(マイクロチップ装着) | 3,000円~6,000円 |
金額に幅がある理由は、犬の大きさ、性別、地域や病院によっても違うことです。
また、ワクチン接種は譲渡いただく団体に確認してください。
私の場合は保護団体「ちばわん」から譲渡いただいたため、上記が全てファイルに領収書などと共にまとめられており、わかりやすく説明いただきました。
🐾 毎月の維持費(1万円〜3万円)
小型犬 | 中型犬 | 大型犬 | |
---|---|---|---|
フード代 | 3,000円~5,000円 | 10,000円~20,000円 | 15,000円~30,000円 |
おやつ | 1,000円〜5,000円 | 2,000円〜7,000円 | 3,000円〜9,000円 |
トイレ用品(シート) | 2,000円~4,000円 | 3,000円~5,000円 | 4,000円~6,000円 |
医療費 | 2,000円~5,000円 | 3,000円~7,000円 | 5,000円~10,000円 |
ペット保険 | 2,000円~5,000円 | 3,000円~6,000円 | 4,000円~8,000円 |
トリミング | 5,000円〜10,000円 | 8,000円〜12,000円 | 10,000円〜15,000円 |
✔ 突発的な病気や手術費用に備えて、10万円~20万円の貯金を推奨。
✔ ペット保険の加入も検討(年間30,000円~100,000円)
ペット保険加入でも全額は補填できません。
また、爪切りなどのケアは保険適用できないです。私は愚かにも、知らなかったので・・・
3. 必要なグッズの準備 🛍️
犬が快適に過ごせるよう、最低限必要なグッズを揃えます。
家にあるものや百円均一で販売しているものもあります。
🐾 基本用品(合計15,000円〜40,000円)
項目 | 説明 | 費用の目安 |
---|---|---|
ケージ | 犬の安全な居場所を確保するための囲い。 | 5,000円~15,000円 |
クレート※1 | 移動時や避難時に使用する持ち運び可能な箱。 | 3,000円~20,000円 |
ベッド・クッション | 犬が快適に休める寝床。 | 2,000円~8,000円 |
食器(フード用・水用) | フードと水を与えるための器。 | 各1,000円~3,000円 |
トイレトレー | トイレシーツを固定するためのトレー。 | 2,000円~4,000円 |
トイレシーツ | 室内での排泄用シート。 | 1,500円~3,000円(1ヶ月分) |
首輪 | 犬の識別やリード装着のためのもの。 | 1,000円~3,000円 |
ハーネス(胴輪) | 首への負担を軽減し、安全に散歩するための装具。 | 2,000円~5,000円 |
リード | 散歩時に犬を制御するための紐。 | 1,500円~3,000円 |
おもちゃ | 遊びやストレス解消のための道具。 | 500円~2,000円 |
おやつ | トレーニングやご褒美として使用。 | 500円~1,500円 |
ブラシ | 被毛の手入れをするためのもの。 | 1,000円~3,000円 |
シャンプー | 犬専用の洗浄剤。 | 1,000円~2,500円 |
給水器 | 清潔な水を常に供給するための装置。 | 1,500円~3,000円 |
フードストッカー | ドッグフードを保存するための容器。 | 2,000円~5,000円 |
ペット用タオル | 体を拭いたり、シャンプー後に使用。 | 500円~1,500円 |
消臭・除菌スプレー | 臭いや汚れを取り除くためのもの。 | 800円~2,000円 |
ペット用ウェットティッシュ | 汚れた部分を手軽に拭くためのもの。 | 500円~1,000円 |
キャリーバッグ | 外出時や通院時に犬を運ぶためのバッグ。 | 3,000円~8,000円 |
洋服・ドッグウェア | 防寒や抜け毛対策として使用。 | 1,500円~5,000円 |
うんち取りグッズ | 散歩時の排泄物を処理するための道具。 | 500円~1,500円 |
※1:クレートはケージがある場合は必要がないとされる場合があります。譲渡を受ける前に確認してください。
私はハードクレートを購入しました。プラスチック製の頑丈なタイプです。車の中でも使えるので、助かっています。迎えたばかりの頃は慣れないので、クレートの中に入ったままになります。
ただ、ほどよく隠れることができ、中から外を覗くことはできるので、「いっちゃん」にとっては安心できたと思います。特に子犬の場合、ケージの中でクレートを活用してあげると良いと思います。
中型犬以上のグッズはペットショップ店頭では販売していないことが多く、私はネットでほとんど購入しました。
🐾 お手入れ用品(合計5,000円〜15,000円)
項目 | 費用の目安 |
---|---|
ブラシ | 1,000円~3,000円 |
シャンプー・タオル | 1,500円~4,000円 |
爪切り | 1,000円~3,000円 |
歯磨きセット | 1,500円~5,000円 |
耳掃除用品 | 500円~1,500円 |
中・長毛犬は、ブラッシングが必須なので、ブラシやシャンプーを犬種に合わせて準備!
歯磨きは2日に1回は必要なので、継続する気持ちも必要です。
最初は口を触らせてもくれないので、そもそも歯ブラシを当てることさえできませんでした。
4. 信頼できる保護団体・譲渡元を探す 🏠
保護犬は、以下のようなサイトや団体で譲渡されています。
ここまでのページでも紹介していたので、詳細は過去ページをご覧ください。
🔹 動物愛護センター(自治体運営)
🔹 NPO法人の保護団体(動物福祉に力を入れている団体を選ぶ)
🔹 里親募集サイト(例:ペットのおうち、OMUSUBI)
✔ 譲渡条件を事前に確認(年齢制限・住宅環境・家族の同意など)
✔ 見学や面談を行い、犬の性格や健康状態を確認
5. 迎えた後のスムーズな対応準備 🐾
保護犬は、新しい環境に慣れるまで時間がかかるため、最初の対応が大切です。
たくさんのドッグトレーナーの方がYouTubeで発信しています。
まずは知識を得るためにも、YouTubeを確認してみてください。
下記はYouTubeで学んだ一例です。
✔ 最初の1週間は無理に触らず、安心できる場所を作る
✔ ごはんは譲渡元で食べていたものを継続する(急な変更はNG)
✔ トイレの失敗は怒らず、成功したら褒める
✔ 名前を何度も呼んで、少しずつ信頼関係を築く
私のおすすめを2つ紹介します。
一つ目はエマ先生の「エマチャンネル」です。
動画全体の雰囲気がゆるくて、最初に見るのに向いています。動画内で使われる絵もエマ先生が描いたであろうヘタウマな感じが絶妙です。テンション高めなのに、ふと素に戻るところに私と妻はハマりました。
2つめは「マグさんのbricoチャンネル」。
私はよくリール動画を見ます。おしゃれなヒゲの方で、How to系です。
6. 緊急時の備え 🆘
✔ 迷子対策として、首輪に名前・連絡先を記入する
✔ ペット保険の加入を検討する(緊急手術の費用負担を軽減)
✔ かかりつけの動物病院を決めておく(診察時間や料金を事前確認)
✔ 災害時の避難方法を考えておく(同行避難が可能か確認)
まとめ
保護犬を迎えるためには、環境整備・費用・グッズ・譲渡元の確認・生活の準備が必要です。
特に費用面や長期的な飼育プランを考慮し、犬との生活を想定することが大切です。
保護犬だとお金が購入費がかからない、というのは幻で、実際にはお金はかかります。
✅ 初期費用:5万円~12万円
✅ 毎月の維持費:1万円~3万円
✅ 突発的な医療費:10万円以上の貯金が理想
「かわいいから」ではなく、「一生一緒に暮らせるか?」を基準に迎えることを決めましょう!
しっかり準備して、保護犬との素敵な生活をスタートさせましょう!🐶💕