1-3.保護犬とペットショップの犬の違い

保護犬とペットショップの犬の違い 1.保護犬の基礎知識

はじめに

ペットを飼う方法にはいくつかの選択肢があります。その中でも「保護犬を迎える」か「ペットショップで犬を購入する」かは、多くの人が迷うポイントの一つです。

どちらの方法にもメリットとデメリットがあり、単に「どちらが良い」「どちらが悪い」と決めつけることはできません

私個人は保護犬を選ぶ人が増えてほしいな、と思ってこのブログを書いていますが、ペットショップはダメという意見は持っていません。

本記事では、公平な視点で保護犬とペットショップの犬の違いを比較し、それぞれの特徴や注意点を詳しく解説していきます。

1. 保護犬とは?ペットショップの犬とは?

まず、それぞれの犬がどのような経緯で生まれ、どのように飼い主の元へ届けられるのかを確認しましょう。

(1) 保護犬とは

保護犬とは、何らかの理由で飼い主を失い、保健所や動物愛護団体に保護されている犬を指します。背景は様々で、以下のようなケースが多く見られます。

• 飼い主の事情(引っ越し・経済的理由・高齢化など)で飼育できなくなった犬

• 迷子になり、元の飼い主が見つからなかった犬

• 虐待やネグレクトを受けていた犬

• 多頭飼育崩壊やブリーダー崩壊によって保護された犬

(2) ペットショップの犬とは

ペットショップで販売されている犬の多くは、繁殖専門のブリーダーによって計画的に生まれた犬です。特定の犬種が求められる傾向にあり、人気の犬種は特に多く繁殖されます。

ペットショップに並ぶまでの流れは以下のようになります。

1. 繁殖ブリーダーが犬を繁殖

2. 仲介業者(オークションなど)を経てペットショップへ送られる

3. ペットショップで販売される

ペットショップで販売される犬は、子犬の時期(生後2~3か月)に親元を離れ、新しい飼い主のもとへ向かうことがほとんどです。

2. 保護犬とペットショップの犬の違いを比較

保護犬とペットショップの犬は、それぞれ異なる特徴を持っています。以下の表に、それぞれの違いをまとめました。

比較項目保護犬ペットショップの犬
出自飼い主を失った犬、迷子犬、ブリーダー崩壊など繁殖ブリーダーが計画的に繁殖
年齢層幼犬から成犬、高齢犬まで様々主に生後2~3か月の子犬
健康状態保護前の環境によるが、医療ケアを受けている場合が多い基本的に健康な状態で販売される
価格無料~数万円(医療費・譲渡費用)数万円~数十万円以上
しつけしつけ済みの犬もいるが、トラウマを抱えている場合もあるしつけはこれから必要
犬種の選択肢雑種が多く、純血種は少ない人気犬種を中心に揃っている
販売・譲渡の条件面談や審査、トライアル期間があることが多いすぐに購入して持ち帰ることが可能

3. 保護犬を迎えるメリット・デメリット

(1) 保護犬のメリット

✔ 1. 命を救うことができる

保護犬を迎えることは、行き場を失った犬に新しい家を提供することを意味します。特に、殺処分の危機にある犬を救うことができるのは大きなメリットです。

✔ 2. 成犬を選べる場合がある

子犬のしつけが大変だと感じる人にとって、すでに成犬で落ち着いた犬を選べるのはメリットです。

✔ 3. 低い金額で迎えられる

多くの保護団体では、譲渡費用がかかるものの、ペットショップよりも安く迎えられる場合が多いです。ただ、親犬がわからない場合が多く、持病を持っている場合は医療費が必要になる場合があります。金額だけを重視する場合はお互いにとって不幸になるため、お勧めしません。

(2) 保護犬のデメリット

✖ 1. トラウマを抱えている場合がある

過去に虐待や放置されていた犬の場合、人間に対して警戒心を持っていることがあります。慣れるまで根気強く向き合う必要があります。また、野良犬や野犬の場合も人に良い思い出がない犬も多く、かなり警戒されることがあります。

✖ 2. 希望する犬種が見つかりにくい

保護犬の多くは雑種であり、特定の犬種を求める場合は選択肢が限られます。

✖ 3. 迎えるための手続きが多い

保護団体では、犬が再び捨てられないようにするため、面談やトライアル期間を設けていることが多いです。そのため、すぐに犬を迎えられるわけではない点に注意が必要です。

4. ペットショップで犬を迎えるメリット・デメリット

(1) ペットショップのメリット

✔ 1. 好きな犬種を選べる

ペットショップでは、人気の犬種を計画的に繁殖しているため、希望の犬種を選びやすいというメリットがあります。

✔ 2. すぐに迎えられる

保護犬のように審査やトライアル期間がないため、犬を飼いたいと思ったらすぐに迎えることができるのが特徴です。

✔ 3. 子犬の時期から育てられる

子犬のうちからしつけを行うことで、自分のライフスタイルに合わせて犬を育てることができます。

(2) ペットショップのデメリット

✖ 1. 販売の仕組みに問題がある場合がある

ペットショップに並ぶ犬の中には、過剰繁殖や劣悪な環境で育てられた犬がいるケースもあるため、信頼できるショップを選ぶことが大切です。

✖ 2. 高額な費用がかかる

特に人気犬種は価格が高く、購入費用だけでなく、その後の飼育費用も考慮する必要があります

✖ 3. 親犬の情報が不透明なことがある

ペットショップでは、犬の両親や繁殖環境について詳しい情報を得られない場合があるため、どのような環境で育ったのかがわかりにくいことがあります。

5. まとめ

保護犬とペットショップの犬には、それぞれ異なる特徴があり、どちらを選ぶかは飼い主の価値観やライフスタイルによる部分が大きいです。

• 「特定の犬種が欲しい」「すぐに犬を迎えたい」→ ペットショップが向いている

• 「命を救いたい」「里親制度に賛同できる」→ 保護犬を迎えるのが向いている

どちらの選択肢でも「最後まで責任を持って育てること」が最も重要です。

犬を迎える際は、自分に合った方法をしっかり検討し、後悔のない選択をしましょう!

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