1-9.雑種犬と純血種の違い—保護犬の多様性

1.保護犬の基礎知識

はじめに

保護犬を探す際、さまざまな犬種で迷います。
アプリなどで探す際には犬種でも探すことができるので、
私が探す際にも、最初は知っている犬種で検索をかけていました。

ペットショップでは純血種が主流ですが、保護施設には雑種犬も多く、新しい飼い主を待っています

「雑種犬と純血種の違いって何?」
「どちらが飼いやすいの?」

このような疑問を持つ方に向けて、雑種犬と純血種の特徴や、保護犬の多様性の魅力を解説します。


1. 雑種犬と純血種の定義とは?

(1)雑種犬の定義は定められていない

雑種犬には、明確な公式定義がないのが実情です。
しかし、日本の法律や動物関連機関では、以下のように分類されることがあります。

  • 日本動物愛護管理法(環境省)では、犬種登録されていない犬を「雑種犬」とする。
  • 国際畜犬連盟(FCI)では、血統が証明されていない犬は「雑種」と分類。
  • 動物病院や自治体では、「犬種不明」や「MIX犬(ミックス)」という表記を使うこともある。

おおまかに書くと、このように書けるかな、と思います。

✔ 純血種:特定の犬種同士を交配させ、血統を保った犬
✔ 雑種犬:異なる犬種同士の交配によって生まれた犬

(2)一般的な雑種犬の分類

ミックス犬3つのタイプ

雑種犬には、大きく分けて以下の3つのタイプがあります。

  1. 純血種同士のミックス犬
    • 例:ラブラドール×プードル(ラブラドゥードル)、チワワ×ダックス(チワックス)
    • 近年では「デザイナーズドッグ」として意図的に交配されるケースも多い。
  2. 純血種と雑種のミックス犬
    • 例:柴犬×雑種、レトリバー系×雑種
    • 片方の親犬が純血種で、もう片方が雑種のケース。
  3. 完全な雑種犬(複数世代にわたり混血)
    • 例:野犬の子犬、地域に根付いた雑種犬(沖縄の「琉球犬」など)
    • どの犬種の血が入っているのか不明なことも多く、外見のバリエーションが豊か

ミックス犬の種類

代表的なMIX犬の種類を紹介します。

1. 小型犬のMIX犬

小型犬のMIXは、愛玩犬として人気が高く、室内で飼いやすいのが特徴です。

MIX犬の名前親犬の組み合わせ特徴
チワックスチワワ × ダックスフンド短足で胴長の体型、活発で甘えん坊
マルプーマルチーズ × トイプードルふわふわの毛並み、賢くしつけやすい
ポメプーポメラニアン × トイプードルくるくるの毛、元気で遊び好き
ヨーチーヨークシャーテリア × チワワ小柄で愛らしく、飼い主に忠実
シープーシーズー × トイプードル毛が抜けにくく、おっとりした性格
2. 中型犬のMIX犬

中型犬MIXは、適度な運動量と賢さを兼ね備えた犬が多いのが特徴です。

MIX犬の名前親犬の組み合わせ特徴
シュナプーミニチュアシュナウザー × トイプードル賢く、警戒心が強い
ボーダーポメボーダーコリー × ポメラニアン運動好きで活発、賢くしつけやすい
コッカープーアメリカンコッカースパニエル × トイプードル甘えん坊で活発、毛が抜けにくい
柴ビー柴犬 × ビーグル俊敏で活発、人懐っこい性格
フレンチブルピットフレンチブルドッグ × アメリカンピットブル筋肉質で力強く、人懐こい
3. 大型犬のMIX犬

大型犬のMIXは、温厚で愛情深い性格の犬が多いのが特徴。

MIX犬の名前親犬の組み合わせ特徴
ラブラドゥードルラブラドールレトリバー × プードル賢く、人懐っこい、アレルギー対応犬としても有名
ゴールデンドゥードルゴールデンレトリバー × プードル穏やかで社交的、毛が抜けにくい
シェパードハスキージャーマンシェパード × シベリアンハスキー体力があり、警戒心が強い
マスティフラブマスティフ × ラブラドール巨大な体格、優しく穏やかな性格
セントダニエルセントバーナード × グレートデーン巨大で穏やか、のんびり屋さん

2. 純血種の特徴

(1) 外見や性格が安定している

✔ 血統が管理されているため、成長後のサイズや毛色が予測しやすい
✔ 犬種ごとの性格の傾向がはっきりしている(例:ゴールデンレトリバーは温厚、柴犬は独立心が強い)

(2) 目的に応じた犬種が選べる

✔ 狩猟、牧畜、家庭犬など、用途に特化した犬種が多い
✔ 番犬や盲導犬としての役割を果たせる犬種もいる

(3) 遺伝的疾患のリスクが高い

✔ 近親交配の影響で、特定の病気にかかりやすい犬種がいる
✔ 例:ダックスフンドは椎間板ヘルニアになりやすい、シベリアンハスキーは白内障のリスクが高い


3. 雑種犬の特徴

(1) 健康で丈夫な体を持つ

✔ 遺伝的に多様性があるため、病気に強い個体が多い
✔ 寿命が長い傾向がある(平均寿命:13~15年)

💡 実際のデータ(米国の研究による平均寿命)

  • 純血種の平均寿命:11年
  • 雑種犬の平均寿命:13~15年

(2) 個性的な見た目と性格

✔ 同じ雑種犬でも、一頭ごとに毛色や顔つきが違う
✔ 性格もユニークで、どのように成長するか楽しみがある

(3) しつけの難易度は個体差がある

✔ 親犬の性格が異なるため、しつけのしやすさにばらつきがある
✔ ただし、多くの雑種犬は知能が高く、適応能力に優れている


4. 保護犬の多様性とは?

保護施設にいる犬は、純血種・雑種犬どちらもいるのが特徴です。

✔ ペットブームの影響で、純血種の犬が捨てられるケースも多い
✔ 雑種犬は、外見や性格がユニークで新しい発見がある
✔ どんな犬も、新しい家族として迎えればかけがえのない存在になる


5. 純血種と雑種犬、どちらを選ぶべき?

項目純血種雑種犬
予測しやすさ成犬になったときのサイズや性格がわかりやすい予測が難しいが、それが魅力
健康面遺伝疾患が出やすいことがある病気に強く、長生きしやすい
しつけ犬種ごとの特性に合わせて対応しやすい個体差が大きく、柔軟な対応が必要
個性一定の外見・性格が保たれる外見も性格もユニーク

6. まとめ

✔ 純血種 → 目的に合わせた犬種を選びたい人向け(盲導犬・番犬・小型犬希望)
✔ 雑種犬 → 健康で個性的な犬を迎えたい人向け

保護犬は、雑種犬も純血種もどちらも存在し、新しい飼い主を待っています
どちらを選ぶかは、ライフスタイルや飼育環境に合わせて検討することが大切です。

ぜひ一度、保護施設や譲渡会に足を運んで、実際に犬と触れ合ってみてください!

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