2-1.保護犬を迎える前に知っておくべきこと

2.保護犬を迎える準備

はじめに

この記事では「保護犬を迎えたい」と考えている方向けに、保護犬を迎える前に知っておくべきポイントをまとめます。
保護犬を迎えることは新しい家族を迎えると同時に、命を救う大切な選択になります。

しかし、保護犬を迎えるにはペットショップとは異なる準備や心構えが必要です。

1. 保護犬とは?

保護犬とは、飼い主を失い、新しい家を探している犬のことです。
保護犬がいる理由はさまざまで、主に以下のようなケースがあります。

  • 飼育放棄(飼い主が飼えなくなった)
  • 迷子(飼い主が見つからない)
  • ブリーダーの繁殖引退犬
  • 多頭飼育崩壊で保護された犬
  • 動物愛護センターや保健所で保護されている犬

💡 ポイント
✔ 保護犬はさまざまな背景を持っており、すべての犬が問題行動を持っているわけではない。
✔ 一度捨てられた経験があるため、新しい飼い主に対して警戒する犬もいる。
✔ 愛情と時間をかけることで、信頼関係を築くことができる。


2. 保護犬を迎えるメリット

(1) 命を救うことができる

保護犬を迎えることは、殺処分の危機にある犬の命を救う行動です。
日本では年間数千頭の犬が殺処分されていますが、保護犬を家族に迎えることで、その命を救うことができます。

年度年間殺処分数
令和2年4,059
令和3年2,739
令和4年2,434

🔗 出典:環境省「動物愛護管理行政事務報告」
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/index.html

(2) 性格が分かりやすい

保護犬の多くは成犬であるため、すでに性格が形成されています
「活発」「おっとり」「人懐っこい」などの特徴を把握しやすく、自分のライフスタイルに合った犬を選びやすいのがメリットです。

💡 ペットショップで子犬を迎える場合は、成長後の性格が分かりにくいが、保護犬はすでに性格が確立されているため、ミスマッチが少ない。

(3) 初期費用を抑えられる

保護犬は、ペットショップの犬に比べて迎え入れる費用が安いです。

費用項目ペットショップ保護犬の譲渡
購入・譲渡費用10万〜30万円0円〜3万円程度
ワクチン・健康診断別途必要譲渡前に済んでいることが多い
避妊・去勢手術別途必要済んでいることが多い

✔ 保護犬はワクチン接種や避妊・去勢手術が済んでいることが多く、初期費用を抑えられる。


3. 保護犬を迎える際のデメリットや注意点

(1) しつけが必要なことがある

保護犬は、過去の環境によってはトレーニングが必要な場合があります。
まずは安心して犬との関係性を結ぶことから行う必要があります。
私の場合も、まずは家に慣れてもらう、手から直接おやつを食べてもらうことに時間を使いました。
あまり高い目標を持ちすぎると、なんでできないんだ・・・と悩んでしまいます。

必須のしつけは下記のようなことです。

  • トイレトレーニング
  • 「待て」のトレーニング

💡 解決策:焦らず、犬のペースに合わせて信頼関係を築くことが大切。

(2) すぐに懐かない場合がある

保護犬の中には、人間不信になっている犬もいます。
うちの犬「いっちゃん」も最初の3日間は一定の距離を保ったまま、近づいてくれませんでした。
このように、最初から懐かない犬もいますが、以下のような工夫で少しずつ距離を縮めることができるようです。

  • 無理に触らず、犬のペースに合わせる
  • 優しく話しかける
  • おやつを使って「人=安心できる存在」と認識させる

(3) 健康状態を把握する必要がある

保護犬は、ブリーダーの引退犬や多頭飼育崩壊の犬も多く、健康状態が万全ではないことがあります。
私は「ちばわん」から譲って頂いたので、譲渡前に健康診断や予防接種など、できることは全てやって頂いた状態でした。その点で非常に安心して迎え入れることができました。

  • 迎える前に健康診断を受ける
  • 慢性疾患がある場合は、定期的な通院が必要になる可能性がある
  • 里親募集団体と相談し、医療費の見積もりを確認する

4. 保護犬を迎えるためのステップ

(1) 信頼できる里親募集サイトを探す

保護犬は、以下のようなサイトや団体で募集されています。

🔹 ペットのおうちhttps://www.pet-home.jp
🔹 OMUSUBI(お結び)https://omusubi-pet.com
🔹 動物愛護センター(各自治体の公式サイト)


(2) 里親募集の条件を確認する

保護団体では、以下のような条件を設けていることが多いです。

✔ 終生飼育が可能なこと
✔ 家族全員の同意があること
✔ ペット可の住宅に住んでいること

※ 一人暮らしや高齢者の場合は、引き取る条件が厳しくなることがあるため事前確認が必要。


(3) 面談・トライアルを行う

保護犬を迎える前に、トライアル期間を設けている団体も多いです。
実際に生活してみて、犬との相性や生活リズムを確認することが大切です。


5. まとめ

保護犬を迎えることは、犬の命を救い、新しい家族として大切に育てる素晴らしい選択肢です。
しかし、迎える前に以下のポイントを押さえておきましょう。

✅ 保護犬には、過去の環境によるトラウマを持つ犬もいる
✅ 焦らず、信頼関係を築くことが重要
✅ 譲渡条件をしっかり確認する
✅ トライアル期間を利用し、相性を見極める

「家族として一生一緒に暮らせるか?」を考え、慎重に準備を進めましょう

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