4-7.【保護犬トライアル中】よくあるQ&Aまとめ10選

FAQ 4.保護犬譲渡の体験談

はじめに|トライアル期間って、思っていた以上にドキドキします

保護犬を迎えるための「トライアル期間」。

「うまくいくかな?」「この子はうちに馴染めるのかな?」と、不安と期待が入り混じる毎日ですよね。

私も初めてのトライアル中は、ちょっとした行動ひとつで「これは大丈夫?」「私の接し方間違ってる?」と毎日検索ばかりしていました。

この記事では、私自身のトライアル体験をふまえて、よく聞かれる質問に対して“私はこうしたよ”というスタイルで答えていきます。

「こうすれば正解」というよりも、

「こういう考え方もあるんだな」と、安心材料のひとつとして読んでもらえたらうれしいです。

Q1. ごはんを全然食べません

トライアル初日、「はい、ごはんだよ〜」と差し出したものの…一口も食べない。

私もこの状況に少し戸惑いました。心配になりますよね。

でも今思えば、それも無理ないことだったなと思います。

環境がガラッと変わり、知らない人に囲まれて、ごはんどころじゃなかったんだと思います。

私がやってみたこと

  • まずはそのまま放置。
    30分ほど出して、食べなければ下げました。
    まったく食べていなければ、1時間後、また出しました。
  • トッピングに、犬用ふりかけをかけてみる。
  • フードに肉の煮汁を少しかけて香りを立ててみる。
  • 散歩に行って、運動する。
  • 一時預かりさんに聞いてみる。

少しずつ食べ始めてくれてホッとしました。

実際に使ってみたふりかけはこちら!どの味が好きかわからなかったので、アソートを最初に買いました。特に鹿がヒット!


今、振り返って思うこと

「食べない=問題」ではなくて、なにかしら理由はあるんだな、と思います。いっちゃんの場合は、うんちが出ていないと、食べる量が少なくなるので、まずはうんちが出るようにします。

例えば、散歩で腸を動かす、お腹を撫でてあげる、などをしています。

特に雨で散歩に出られないときに、食べる量が減るので、家でうんちが出る訓練は大事だと思っています。

フードを食べないと焦ると思いますが、私は見守ってあげてよかったな、と思います。

Q2. 家の中で固まってしまい、動かないんですが…

うちに来た初日、ダイニングテーブルの下から動かず、30分。

その後、クレートになんとか入ってもらったあと、ずっとじっとしている時間が長かったです。

このとき思ったのは「安心できる場所をまだ知らないんだろうな」ということ。

私たちの顔も声も家具も、全部初めてだし怖いのは当たり前なんですよね。

私がしたこと

  • クレート、犬用ベッドにおやつを置き、入るのを待つ。入ったらおやつをあげ、静かに喜ぶ。
  • なるべく静かに過ごす。私はソファに座ってテレビを見ていました。
  • 目を合わせすぎず、話しかけるときは優しく短く。
  • 自分から動いてくれるのを待つ

1日、2日と経つうちに、少しずつ足を伸ばして寝るようになってきました。
また、部屋の中にあるいろいろなものをクンクン嗅いで、探索し始めました。

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おやつもアソートを買いました。何が好きかわからないので、5種類選べるというのは良いですよね。
レビュー評価も高く、実際に届いた商品も喜んで食べてくれました。


今、振り返って思うこと

犬は動くもの、という決めつけをしないことが大事。
「なんで動かないの?」より、「動かなくても大丈夫だよ」という雰囲気を作ることのほうが大事でした。
特に静かに過ごし、注意を犬以外に向けていると緊張感がほぐれていきましたよ。

Q3. お散歩に行こうとすると、逃げてしまいます

トライアル初期、ハーネスをつけようとするとクレートに隠れてしまって。
無理やり連れていくのは可哀想に思ってしまいます。

私が試したこと

  • ハーネスをおやつと一緒に見せてみる(慣らす)
  • 家の中でハーネスをつけて歩いてみる
  • 玄関先だけ出て戻る、という練習
  • 玄関で30分間じっと外を見る

最初、ハーネスとリードを見せても逃げてしまい、ハーネスをつけることすらできませんでした。
保護ボランティアさん宅では、何度も楽しく散歩に行っていたものの、私たちとは初めてです。

最初は玄関で一緒に30分過ごしたり、ドアを開けてしばらく外を見るだけにしていました。
数日は玄関から道路に出ることができなかったで、抱っこで道路まで連れていき、そこから散歩をスタートしていました。
それでも、数日かけて、外に出ること自体には慣れていきました。

今、振り返って思うこと

お散歩=楽しいこと、という認識になるには、犬にも時間が必要だと学びました。

Q4. トライアル中の外出・来客はしてもいい?

ちょうどトライアル中に親戚が遊びに来る予定があって、少し迷いました。

私が試したこと

  • お客さんに犬を飼っていることを伝える。
    犬アレルギーは無いか確認しておくと良いです。
  • 来客中は安心できる場所を用意しておく。
    私たちの場合はクレートがあり、その中にずっと入っていました。
  • 無理に触れ合おうとしない。

というふうにしました。
実際には、いっちゃんは自分から様子を見にきて、少し離れたクレートで落ち着いていました。

今、振り返って思うこと

「来客=ストレス」にならないように、時間と空間を調整してあげるのが大切だと思います。
特に子どもがくる場合は注意してあげないと、お互いが怪我をしてしまうリスクがあるので、目を離さないようにする、接触は控える、といった対策をした方が良いと思います。

親戚の子どもが来たときは、すごく丁寧に優しく接してくれていましたが、
子ども特有の急な動きや距離感の近さが、犬をびっくりさせることもありました。
今では遊びに来てくれたとき、いっちゃんはオヤツをくれる良い人、と認識しているので喜んで近づいていきます。

Q5. お留守番はどれくらいから大丈夫?

👉トライアル前に揃えておくと安心なグッズについては、保護犬と暮らすための準備チェックリストの記事もどうぞ。

最初の3ヶ月くらいは、必ず誰かが家にいるようにしていました。
4ヶ月くらいから、30分ほどの短い外出を試して、徐々に時間を伸ばしていきました。

そもそも、保護犬を譲渡してもらう条件の中に、犬だけの時間をなるべく作らない、という記載もあったので、必要性が高い時以外は一緒にいるようにしています。

ただ、病院、スーパー、学校、美容院など、一緒に犬を連れて行けない場所も多いです。
お留守番は、飼い主が出かけても、また帰ってくるから大丈夫!という安心感・信頼感が生まれていれば、大丈夫だと思います。

私が気をつけたこと

  • 出かける時、大袈裟に「行ってくるね」、「良い子にしているんだよ」、「ぎゅっ」みたいなことをしない
  • 帰宅時、「ただいま!」のテンションは低く
  • カメラを設置して様子を見る
  • 床に何も置いていない状態にする
  • ピンポンがなるべく無いように、宅配は置き配設定にしておく

今、振り返って思うこと

出かける時にテンションが高いと、犬自身もテンションが上がってしまうので、フラットな状態で行って帰ってくるのが良いとされています。私の勝手なイメージは、帰ってくると、犬が飛びついてくる、みたいなドラマや漫画の展開でした。
それはどうやら間違えのようです。
いっちゃんの場合は、少しクンクン鳴いていたけど、今では出かける時、「出かけるんですね」と静かに見送ってくれ、その後はすぐに自分のスペースに戻って、寝ているようになりました。

Q6. クレートに入ってくれません

👉クレートの選び方や置き場所のコツについては、こちらの記事も参考になります。

クレートは安心できる場所にしてあげたいと思っていましたが、最初は入りたがらず・・・

私が気をつけたこと

  • 柔らかいタオル、ブランケットを置いておく
  • おやつを置いて、おびき寄せる
  • クレートの入り口を開けておく。入り口の柵は外しておいても良い。
  • リビングの一角で安心できそうな場所に設置する
  • テレビやスピーカーからは遠ざける
  • トイレとは離しておく

といったことをして、オヤツを追いかけていたら“気づいたら入ってた”という形にしました。
一度入ってしまえば、「落ち着くなー」と思ってくれるので、無理やり入れずで大丈夫です。

今、振り返って思うこと

クレート=怖い場所にならないように、こっそり安心スポットとして使うくらいの気持ちがよかったです。
また、設置場所が案外大事だと思っていて、エアコンの風が直接当たらない、外が見える吐き出し窓のすぐ近くにはしない、といった工夫が良かったと思っています。

Q7. 触られるのが苦手みたいです

最初は撫でようとすると少し避ける感じがありました。
ボランティアさんからは、手を上から被せるように近づけると怖がるよ、と教えてもらいました。
顔の下から持っていけば、くんくんできるし、視界も遮らないので安心できるのかな、と思います。

なので、まずは近くに座って過ごすところから始めて、こちらから触るよりも、犬が自分から寄ってきてくれたタイミングを大切にしました。

やってみたこと

  • 触る順番はお尻から。
  • 一緒にいる時間を増やす。
  • オヤツを手からあげる(でも無理強いしない)。
  • オヤツをあげるときは、近づけず、来るのを待つ
  • 撫でられたら静かに「いい子だね」と声をかける

日を追うごとに、こちらに身体を預けてくれるようになりました。

今、振り返って思うこと

“触る”より”近くにいる”を大切にしていたら、自然と心の距離も縮まっていった気がします。
最初はクレートの横に座ったり、横になったりして、一緒にいても安心、と言った雰囲気を作ることが大切かな、と思います。

Q8. おもちゃで遊ばないけど大丈夫?

遊び方がわからないのかもしれません。
私も色々と調べたのですが、まずは遊びのルールを伝えてあげ、遊びを教える必要があるようです。

私がやってみたこと

  • ボールを見せて、反応したらオヤツをあげる
  • コロコロ転がして、反応したらオヤツをあげる
  • ひっぱりっこ遊びは、ロープにオヤツを仕込んで、興味が出るようにする

今、振り返って思うこと

結果、これはできていないです。
理想はフリスビーやボールを投げたらとってきてくれる、ですが、
全く無視されます・・・

いっちゃんが反応するのはオヤツを仕込んだボールや知育遊びなので、まずはこれで楽しんでいます。
また、走って追いかけっこをするのは好きなので、ドッグランで走ることで楽しんでいます。

いっちゃんお気に入りのおもちゃはこちら👇
ニーナ・オットソンの知育はいくつか買いましたが、遊び方も一つじゃ無いからおすすめです。


Q9. 迎えるかどうかの決め手がわからない

トライアル中、何度も「本当に私たちでいいのかな?」と考えました。

不安もあったけれど、いっちゃんがだんだん懐いてくれ、別々に暮らすのは嫌だな、と思うようになりました。

Q10. トライアル中に「正式譲渡したい」と言ってもいいの?

私の場合、1日目で「この子と暮らしたい」と思うようになりました。
でも焦らず、最後までトライアル期間をしっかり過ごしてから、正式譲渡の意思を伝えました。
保護主さんも「慌てなくて大丈夫」と言ってくださっていたので、ありがたかったです。

今、振り返って思うこと

焦って判断するより、「この子のことをもっと知りたい」と思える時間を大切にしてよかったです。
また、自分たちの生活がどう変化するか、ということも大事。
家族みんなが納得できるように時間を使ってあげてください。

おわりに

トライアル中は、戸惑いの連続でした。

でも、「うまくいっている」かどうかよりも、「その子を思って悩んでいる時間こそ大事」だったと思います。

誰かの体験が、今トライアル中のあなたの安心材料になればうれしいです。

焦らず、ゆっくり、一緒のペースで過ごしていってくださいね。

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