トライアル3日目|いっちゃんが初めて自分から近づいてきた

体験談5 保護犬譲渡の体験談

トライアル3日目、いっちゃんに転機が訪れました。
自分から近づいてくる、名前に反応する。
小さいけれど「信頼関係の第一歩」を感じた日の記録。

1. はじめに

トライアル開始から3日目。少しずつ生活のリズムが見えてくる頃です。迎えた初日と比べて、わんこの反応や行動に変化が出てきたでしょうか?

「昨日よりも慣れてきた気がする」「少し距離が縮まったかも?」と感じる場面が増える一方で、「今まで大人しかったのに急に吠え出した」「まだまだ警戒している様子がある」など、新たな試練を感じることもあるそうです。

3日目は、犬が「本当の性格を見せてくれる」タイミングでもあります。今回の記事は、そんなトライアル3日目の様子を記録していきます。


3日目の朝、いつものようにリビングに入ると
いっちゃんはいつもの隅にいました。

でもこの日は、目が合った瞬間に
立ち上がって逃げませんでした。

じっとこちらを見ていました。

「あ、何かが変わった」と直感しました。
この記事では、トライアル3日目に起きた
小さいけれど大きな変化を書きます。

・トライアル3日目のいっちゃんの様子
・「自分から近づいてきた」初めての瞬間
・名前を呼んだら反応した瞬間
・信頼関係の始まりをどう感じたか


3. 3日目の散歩|歩き方に変化はあった?

3日目は平日だったため、娘の小学校登校時に散歩に出ます。
子どもや通勤する方が多く外に出ており、自転車も走っている時間帯です。
昨日までは朝6時だったので、人の多さは3日目の方が断然多いです。

いっちゃんは人の多さにドキドキしながらも、なんとか、いつもの公園にたどり着き、安心しました。
公園から通勤する人々を眺めます。
何を考えているかはわかりませんが、少しずつ自転車の音や、人に慣れてくれると良いな、と思いました。

また、新たな発見として、自宅までの道を覚えていました。「いつもの散歩コース」だと理解したのかもしれません。


朝の様子|逃げなくなった

2日目まで、リビングに人が入るたびに
いっちゃんは壁際に体を寄せていました。

3日目の朝は違いました。

私がリビングに入っても、その場で座ったまま
こちらを見ていました。

逃げない。固まらない。
ただ、見ている。

たったそれだけのことなのに、
なぜかじーんとしました。

「この家は怖くないかもしれない」
いっちゃんがそう思い始めたのかもしれない、と感じた瞬間でした。

朝ごはんも、この日は置いてすぐに食べ始めました。
完食ではなかったけれど、前日より明らかに早かった。
食欲が戻ってきているのがわかりました。


午前中|名前を呼んだら振り向いた

朝ごはんの後、リビングでいっちゃんの名前を呼んでみました。

「いっちゃん」

ぴくっと耳が動きました。
そしてこちらに顔を向けました。

来てはくれませんでした。
でも、名前に反応した。

保護犬はボランティアさんのもとで
すでに名前を呼ばれ続けていたので
名前自体は認識しているはずでした。
ただ、新しい家・新しい人間に呼ばれても
反応しない子が多いとボランティアさんから
聞いていました。

「この声は自分を呼んでいる」と
認識してくれたということです。

それがわかって、また少しうれしかったです。


午後|初めて自分から近づいてきた

3日目の午後、私がソファーに座って
本を読んでいたときのことです。

気配を感じて視線を上げると、
いっちゃんがゆっくりこちらに向かって
歩いてきていました。

止まりながら、また少し歩きながら。
2メートル、1メートル、50センチ。

そしてソファーの前で立ち止まって、
私の手の匂いを嗅ぎ始めました。

触りたい気持ちをぐっと抑えて、
手はそのまま動かさずにいました。

10秒ほど匂いを嗅いで、
いっちゃんはまた自分の場所に戻っていきました。

たったそれだけです。
触れてもいない。撫でてもいない。

でも、自分から来てくれた。

「この人間は安全かもしれない」と
いっちゃんが判断してくれた瞬間だと思いました。

この瞬間のことは、たぶんずっと忘れないと思います。


3日目の散歩|少しだけ遠くまで歩けた

3日目の散歩は、前日より少し距離が伸びました。

2日目は家の周り1周・約5分で精一杯でしたが、
この日は近所の公園の前まで行って帰ってこれました。
時間にして約10分。

道中、途中で座り込むことはありませんでした。

まだ外の音や車には敏感で、
トラックが通るたびに体が固まりました。
でも前日のように完全に止まって動かなくなることはなく、
「怖いけど歩く」という状態になっていました。

散歩から帰ると、いっちゃんはがつがつと水を飲みました。
緊張していても、外の空気を感じて
少しずつ「外は怖くないかもしれない」と
思い始めているように見えました。

夜|クレートに初めて自分で入った

この日の夜、事件が起きました。

いつもどおり家族みんなでリビングでくつろいでいると、
いっちゃんがクレートの前まで歩いていって、
中をのぞきました。

そのまま前足を入れて、
ゆっくりと体全体をクレートの中に入れました。

誰も何も言いませんでした。
動かないようにしながら、
みんなで静かにその様子を見ていました。

いっちゃんはクレートの中でくるっと一回転して、
伏せの姿勢で落ち着きました。

そのままそっと目を閉じました。

家族全員が顔を見合わせました。
誰も声を出しませんでしたが、
全員の顔に「やった」という表情が浮かんでいました。

クレートは犬にとって「自分の安心できる部屋」です。
そこに自分から入ったということは、
この家を「安心できる場所」として
受け入れ始めたサインです。

3日間でここまで来た。
そう思ったら、目が少し熱くなりました。

3日目を振り返って|信頼関係の始まりとは何か

3日目に起きた変化をまとめると、こうなります。

・逃げなくなった
・名前に反応するようになった
・自分から匂いを嗅ぎに来た
・クレートに自分で入った

どれも「すごいこと」ではありません。
でも保護犬との関係では、これが「信頼関係の始まり」です。

信頼関係は、大きなイベントで生まれるものではありません。
「怖くなかった」という小さな体験が
毎日積み重なっていくことで、
少しずつ育っていくものだと思います。

3日間、私たちがやったことはほぼ一つだけです。
「いっちゃんのペースを待った」
それだけです。

急がない。期待しすぎない。
ただそこにいる。

それが保護犬との信頼関係を作る
一番の近道だとわかった3日間でした。

まとめ|トライアル3日目のポイント

・「逃げなくなった」は大きな変化のサイン
・名前への反応は「この声は自分のもの」と認識した証拠
・自分から近づいてきたら、こちらは動かずに待つ
・クレートへの自発的な入室は安心感の証
・信頼関係は「待つこと」で育つ

次の記事では、トライアル7日目・1週間を振り返ります。
4日目・5日目・6日目に何があったのか、
その変化もまとめて書きます。


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👉 保護犬トライアル前にやること全部【準備リストと費用・いっちゃんとの初対面】
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👉 トライアル7日目|1週間を振り返って見えた成長と課題
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この記事を書いた人

HAYATO|元保護犬いっちゃんの飼い主

2023年、生後2ヶ月で保健所に収容されたいっちゃんを保護団体から譲渡してもらい、東京で一緒に暮らし始める。

保護犬を迎える前の不安・慣れるまでの苦労・都内でのお出かけスポット探しを、すべてリアルに体験してきた飼い主として、「迷っている人」「飼い始めた人」に役立つ情報を発信中。

📍 東京在住
🐾 いっちゃん(雑種・推定2023年生まれ・元保護犬)
📝 保護犬を迎えてからの実体験をもとに記事を執筆
🏞️ 週3〜4回、都内公園を中心に実地取材

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