「この子でよかった」と思った瞬間はいつですか?
そう聞かれたら、正直に答えます。
特定の瞬間はありません。
ある日突然「やっぱりこの子だ!」と確信したわけではなく、
気づいたら毎日が当たり前になっていた。
気づいたら、いっちゃんがいない生活を
想像できなくなっていた。
それがすべてだと思っています。
この記事では、トライアル1ヶ月の後半と
正式譲渡の流れ、そして「家族になった」と
感じるまでの話を正直に書きます。
・トライアル2〜4週目のいっちゃんの変化
・「この子でよかった」という確信の正体
・正式譲渡の手続きの全流れ(ちばわんの場合)
・正式譲渡後に必要な行政手続き
・「家族になった」と気づいたのがいつだったか
トライアル2週目〜4週目の変化
7日目にしっぽを振ってくれた話は前の記事に書きました。
その後も、いっちゃんは少しずつ変わり続けました。
【2週目頃】
散歩のルートを覚え始めました。
家を出た瞬間から、自分が歩きたい方向に
リードを引っ張るようになりました。
「散歩、嫌いじゃなくなってきたんだな」と思いました。
夜、リビングで家族全員がそれぞれのことをしていると、
いっちゃんは部屋の真ん中で大の字になって寝るようになりました。
警戒して端に固まっていた初日が、遠い昔のように感じました。
【3週目頃】
名前を呼ぶと、走って来るようになりました。
来ない日もありましたが(笑)、
「いっちゃん」という声に体が反応するのが
確実に早くなっていきました。
食事も毎回完食。
散歩は30〜40分に伸びました。
【4週目頃】
朝、私が起きるより先にいっちゃんが
寝室のドアの前で待つようになりました。
ドアを開けると飛びついてくるわけではなく、
しっぽをぱたぱた振りながら
「おはよう」みたいな顔でこちらを見ている。
その光景が毎朝の当たり前になっていきました。
「この子でよかった」という確信の正体
トライアル中、何度か自問しました。
「本当にこの子でよかったのか」
引っ込み思案で、なかなか懐かない。
チャイムのたびに震える。
知らない人が来ると固まる。
「もっと人懐っこい子の方がよかったかな」と
思わなかったといえば嘘になります。
でも4週目の終わり頃、ふと気づきました。
いっちゃんが少し怖がっているとき、
私の足元に来て体を押しつけてくることがあります。
「怖いけど、あなたの近くにいる」
その行動を見たとき、
「ああ、私のことを信頼してくれているんだ」と
はっきりわかりました。
劇的な瞬間ではありません。
でも、それが答えだと思いました。
「この子でよかった」という確信は
ある日突然やってくるものではなく、
毎日の小さな積み重ねの中で
気づいたらそこにあるものでした。
正式譲渡の流れ|ちばわんの場合
トライアル約1ヶ月が終わる頃、
ボランティアさんから連絡がきました。
「いっちゃん、とても良い様子ですね。
このまま正式譲渡という形でいかがでしょうか」
私は「ぜひお願いします」と返信しました。
その後の流れを整理するとこうなります。
【STEP1】正式譲渡の意思をボランティアさんに伝える
メールまたはLINEで「正式に迎えたい」と連絡します。
ちばわんの場合、ボランティアさんが窓口になるので
やり取りはすべてボランティアさんと直接行います。
【STEP2】正式譲渡契約書に署名・捺印
譲渡契約書には主に以下の内容が含まれます。
・終生飼育の約束
・適正な飼育環境の維持
・不妊・去勢手術の実施(未実施の場合)
・飼育困難になった場合の連絡義務
・近況報告の義務
・ちばわんへの返還請求に応じる旨
契約書は2部作成し、1部を里親側・1部をちばわん側が保管します。
【STEP3】医療記録・マイクロチップ書類の受け取り
正式譲渡時に以下の書類を受け取ります。
・ワクチン接種証明書
・狂犬病予防接種証明書(接種済みの場合)
・マイクロチップ登録証明書
・その他医療記録
これらは大切に保管してください。
動物病院にかかるときに必要になります。
【STEP4】医療費一部負担金の精算
トライアル開始時にお預かりした医療費一部負担金について、
正式譲渡の場合はそのまま負担金として確定します。
(中止の場合は返金されますが、交通費等が差し引かれます)
【STEP5】近況報告の約束
ちばわんでは、正式譲渡後も定期的な近況報告を求められます。
写真や近況をメールで送ることが多いです。
これはいっちゃんのことを心配してくださっているボランティアさんへの
感謝の気持ちも込めて、積極的に送ることをおすすめします。
正式譲渡後に必要な行政手続き
正式譲渡が完了したら、次は行政手続きが必要です。
「何をすればいいかわからない」という方も多いので
まとめておきます。
【①マイクロチップの所有者変更登録】
保護犬にはマイクロチップが装着されています。
正式譲渡後は、環境省の「犬と猫のマイクロチップ情報登録」サイトで
所有者情報を自分の名前・住所に変更登録する必要があります。
手続き:オンラインで完結(https://reg.mc.env.go.jp/)
費用:300円程度
期限:譲渡後30日以内
【②市区町村への畜犬登録(所有者変更届)】
犬の飼い主が変わった場合、住んでいる市区町村の役所に
所有者変更の届出が必要です。
持ち物:
・旧所有者からの譲渡証明書(ちばわんから受け取った書類)
・マイクロチップ登録証明書
・身分証明書
手続き場所:お住まいの市区町村の役所・保健所窓口
費用:無料(自治体によって異なる場合あり)
期限:30日以内
※マイクロチップ特例制度に参加している自治体は
マイクロチップの変更登録のみで畜犬登録も完了する場合があります。
お住まいの自治体に確認してください。
【③狂犬病予防接種の確認】
保護犬の医療記録を確認し、
狂犬病予防接種の接種状況を把握しておきましょう。
未接種の場合は動物病院で接種が必要です。
毎年4〜6月に各自治体で集合注射も実施されています。
【④かかりつけ動物病院を決める】
正式譲渡後、早めにかかりつけの動物病院を決めておくことを強くおすすめします。
健康診断を兼ねて一度連れて行くと、
いっちゃんの健康状態を把握してもらえます。
【手続きのスケジュール目安】
正式譲渡直後:マイクロチップ所有者変更登録(オンライン)
1週間以内:役所で畜犬登録所有者変更届
2週間以内:かかりつけ動物病院で健康診断
正式譲渡後、本当の意味で「家族」になった日
正式譲渡が終わっても、
すぐに何かが変わったわけではありませんでした。
毎日の散歩、ご飯、一緒に過ごす時間。
それは前日と何も変わらない。
でも1ヶ月くらい経った頃でしょうか。
ある日の夜、子どもたちと一緒に
リビングでだらだらしていると、
いっちゃんが子どもたちの間に割り込んで
ソファーに乗ってきました。
ぎゅうぎゅうになりながら、
3人と1匹がソファーに並んでいる光景を見て、
「ああ、家族だな」と思いました。
特別な瞬間でも、記念日でも何でもない。
何でもない夜の、何でもない光景でした。
でも、その「何でもなさ」が
家族になった証拠だと思います。
非日常が日常になること。
それが「家族になる」ということなんだと、
いっちゃんが教えてくれました。
保護犬を迎えようか迷っているあなたへ
ここまで読んでくれた方の中に、
保護犬を迎えようか迷っている人がいると思います。
正直に言います。
最初は大変です。
懐かない日が続きます。
「本当に大丈夫かな」と不安になる夜があります。
でも、毎日少しずつ変わっていきます。
気づいたら当たり前になっています。
気づいたらその子なしの生活を
想像できなくなっています。
「この子でよかった」という確信は、
毎日の積み重ねの中でしか生まれません。
だから、特別な瞬間を待たなくていいです。
毎日そこにいてあげるだけでいい。
それだけで、ちゃんと家族になれます。
いっちゃんが証明してくれました。
まとめ|トライアルから正式譲渡へ
【正式譲渡の流れ(ちばわんの場合)】
- ボランティアさんに正式譲渡の意思を伝える
- 正式譲渡契約書に署名・捺印
- 医療記録・マイクロチップ書類を受け取る
- 医療費一部負担金の精算を確認する
- 定期的な近況報告の約束をする
【正式譲渡後の行政手続き】
- マイクロチップ所有者変更登録(オンライン・30日以内)
- 役所で畜犬登録所有者変更届(30日以内)
- 狂犬病予防接種の状況を確認する
- かかりつけ動物病院を決める
次の記事では、正式譲渡後1ヶ月・3ヶ月・1年のいっちゃんのリアルな変化を書きます。
▼ 次に読む
👉 保護犬を迎えるまでの流れ【ちばわんでの実体験を全公開】
👉 保護犬トライアル前にやること全部【準備リストと費用・いっちゃんとの初対面】
👉 トライアル1日目|初日のリアル記録
👉 トライアル2日目|保護犬いっちゃんに小さな変化が起きた日
👉 トライアル3日目|少しずつ慣れてきた?信頼関係の第一歩
👉 トライアル7日目|1週間を振り返って見えた成長と課題
👉 【保護犬トライアル中】よくあるQ&Aまとめ10選
👉 [保護犬が震える・怖がる 原因と対処法](※作成予定)
この記事を書いた人
HAYATO|元保護犬いっちゃんの飼い主
2023年、生後2ヶ月で保健所に収容されたいっちゃんを保護団体から譲渡してもらい、東京で一緒に暮らし始める。
保護犬を迎える前の不安・慣れるまでの苦労・都内でのお出かけスポット探しを、すべてリアルに体験してきた飼い主として、「迷っている人」「飼い始めた人」に役立つ情報を発信中。
📍 東京在住
🐾 いっちゃん(雑種・推定2023年生まれ・元保護犬)
📝 保護犬を迎えてからの実体験をもとに記事を執筆
🏞️ 週3〜4回、都内公園を中心に実地取材
