保護犬のトイレで困る人は多いです。
ただ、困り方が2種類あります。
パターンA:そもそも室内トイレを知らない 元野犬や外飼いだった子に多い。「トイレ=外」しか知らないので、室内でする概念がない。
パターンB:できるのにしない これがいっちゃんのパターンでした。
いっちゃんは預かりボランティアさんのもとで室内トイレを完璧に覚えていました。うちに来た初日から「できる子」だったはずです。
でも来た日から1ヶ月間、外でしかトイレをしませんでした。
「できるのにしない」——環境が変わったことで、覚えていた習慣がリセットされたんです。
この記事では、このパターンBの原因と対処法を中心に、保護犬のトイレ事情を全部書きます。
なぜ「できるのにしない」が起きるのか
これ、最初は意味がわかりませんでした。
預かりさんのところでは毎日室内でトイレをしていたと聞いていたのに、うちに来た途端に外でしかしない。トレーの前まで行くのに、またいで外に出てきてしまう。
調べてみると、保護犬にはよくあることでした。
原因は「場所の安心感」です。
犬は「ここは安全だ」と感じた場所でトイレをします。逆に言うと、まだ安心できていない場所ではトイレをしない。
いっちゃんにとって、うちに来た最初の1ヶ月は家全体がまだ「よくわからない場所」でした。慣れ親しんだ外の地面のほうが、ずっと安心できたんです。
「室内トイレができない」のではなく「この家でする安心感がまだない」という状態。
そう理解してから、焦りがなくなりました。
保護犬のトイレ、2つのパターン別対処法
パターンA:そもそも室内トイレを知らない子
元野犬・外飼いだった子・長期間外での生活をしていた子に多いパターンです。
基本的な教え方:
ステップ1:トイレをする瞬間を観察する
まず犬がトイレをするサインを覚えます。くるくる回る・地面のにおいを嗅ぐ・落ち着かなそうにする——これらがトイレのサインです。
ステップ2:サインを見たらトイレに誘導する
サインを見たらすぐにトイレシートの上に連れていきます。リードをつけたまま誘導するとスムーズです。
ステップ3:シートの上でできたら大げさに褒める
成功したらおやつ+「いい子!」で全力で褒めます。「シートの上でトイレ=いいことが起きる」という経験を積み重ねます。
ステップ4:失敗しても叱らない
叱ると「トイレをすること自体」を怒られたと勘違いします。見ていないところでしていた場合は完全に無視。その場所を酵素系消臭剤で徹底的ににおいを消します(においが残ると同じ場所を繰り返す)。
パターンB:できるのにしない子(いっちゃんのパターン)
やったこと:待つだけです。
正直に言います。私たちは特別なトレーニングを何もしませんでした。
トレーとシートは最初から設置して、いっちゃんが自分から使うのをただ待ちました。
見られてると途中でやめることがあったので、わざと一人にする時間を作ってました。
1ヶ月後、ある日突然トレーの上でトイレをしていました。
その日から室内でも普通にするようになりました。
なぜ待つだけでよかったのか:
このパターンの子はトイレの仕方を知っています。あとは「この場所でしていい」という安心感が育つのを待つだけです。
無理に誘導したり、トレーに連れていこうとすると、かえって「トレー=嫌なもの」になりかねません。トレーを嫌がるようになったら逆効果です。
ただし、これだけは徹底しました:
- トレーを常に清潔に保つ(汚いトレーは使わない)
- トレーの位置を変えない(落ち着いて慣れるまで同じ場所に固定)
- 家族全員がトレーに近づかない(いっちゃんがトレー周辺をにおいで確認できるよう、人間の気配を減らす)
トイレシートとトレーの選び方
トイレシートの選び方
シートは消臭力と吸水力で選んでください。
保護犬の最初の時期は、室外でのトイレが基本になります。1日2回の散歩が必須で、シートの消費量は多くありません。ただ、室内トイレが定着してきたら消費量が増えるので、定期購入が経済的です。
選ぶポイント3つ:
① 消臭力が高いもの においが残ると犬が「ここはトイレじゃない」と判断しにくくなります。消臭・抗菌機能が高いシートを選んでください。
② サイズ(ワイド以上) 中型犬の場合、小さいと床まで漏れます。いっちゃん(21kg)はワイドを使っています。
③ まとめ買いでコストを下げる 毎日使うものなので、定期購入やまとめ買いで単価を下げるのが正解です。
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トレーの選び方
トレーはシートが固定できるタイプが使いやすいです。
シートだけだと犬がくわえて遊んだり、ずれてはみ出したりします。トレーで固定すれば位置がずれないし、シート交換も楽です。
いっちゃんが使っているサイズ(体重21kg・雑種)
ワイドのシートが収まるトレーを使用。中型〜大型犬はワイド以上のサイズを選んでください。小さすぎるとはみ出します。
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消臭剤は酵素系一択
失敗したときの処理には酵素系の消臭剤を使ってください。
普通の消臭スプレーは表面のにおいを消すだけ。酵素系はにおいの元を分解するので、犬の鋭い嗅覚でも感知できないレベルまで消えます。
においが残ると「ここはトイレの場所だ」と犬が認識して繰り返します。失敗した場所は酵素系消臭剤で必ず処理してください。
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雨の日のトイレ問題
保護犬の外トイレ問題で地味にきつかったのが、雨の日です。
外でしかトイレをしない時期は、雨の日でも散歩に行くしかありません。いっちゃんが雨の日に外でできるようになったのはわりと早かったのですが、室内トイレが定着するまでの1ヶ月間は雨の中散歩に出ていました。
正直つらかったです。
雨の日の対処法として試したこと:
① レインコートを着せる いっちゃんはレインコートを嫌がったので断念しましたが、受け入れてくれる子なら体を濡らさずに済みます。安いレインコートはガサガサで動きにくそうでした。
② 玄関先にシートを敷く 完全な室内ではなく「玄関の外」にシートを置く中間パターン。外の空気があるので「外感覚」で使ってくれる子もいます。
③ 待つ 結局これが一番正直な答えです。室内トイレが定着すれば解決します。
トイレトレーニングでよくある質問
何歳の保護犬でもトイレを覚えられる?
覚えられると思います。「老犬には無理」という話もありますが、適切なトレーニングと時間があれば何歳でも改善できます。ただし高齢の子は時間がかかることがあります。
マーキングをするオス犬の場合は?
去勢済みの場合はマーキング行動が減ることが多いです。去勢前・または去勢しても癖が残っている場合はマナーベルトを活用する方法があります。
トイレの場所は何箇所用意すればいい?
最初は1箇所だけで十分です。場所が多いと犬が混乱することがあります。慣れてきてから必要に応じて追加してください。
シートを食べてしまう場合は?
ストレスや退屈のサインであることが多いです。シートをかじる・食べる行動が見られる場合はトレーつきのタイプに変えて、シートを直接触れないようにするのが効果的です。特に子犬だと、なんでも口に入れてしまう子も多いので、トレーで、網目がついているタイプの方が良いと思います。
外でしかトイレをしない場合、何歳になっても続く?
続く子もいます。いっちゃんは今でも基本は外派で、室内は雨の日や体調が悪いときだけです。ただ、お出かけ前にトイレは済ませる方が良い、と考えている方は多いです。合図を出すことで、室内でトイレできるように慣れば、飼い主も助かりますよ。
「外でしかしない」ことは健康上問題がなければ無理に変える必要はありません。ただ飼い主の生活スタイルに合わせて、できる範囲でトレーニングを続けるのが現実的です。
まとめ:保護犬のトイレで一番大事なこと
保護犬のトイレトレーニングで一番大事なことは、「できない」のか「しない」のかを見極めることです。
- そもそも知らない子 → 教えるトレーニングが必要
- できるのにしない子 → 安心感が育つまで待つ
いっちゃんは後者でした。やることは「トレーを置いて待つ」だけ。それで1ヶ月後に自然と定着しました。
焦って無理に教えようとするより、「この家は安全だ」という安心感が先です。トイレは後からついてきます。
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